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若いうちから考える変額保険:5つのメリットを解説
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若いうちから将来への備えを考えたい方にとって、変額保険は選択肢の一つとなり得ます。生命保険は万一の事態に備えるための金融商品ですが、なかでも変額保険は、死亡保障などの基本的な保障機能に加え、運用実績によって将来受け取る保険金や解約返戻金が増減する特徴を持っています。運用がうまくいけば資産形成効果も期待できる一方、運用実績によっては元本割れのリスクがある点や特に契約後、短期間で解約した場合には「解約控除」と呼ばれる費用が差し引かれ、解約返戻金が払込保険料総額を大きく下回る可能性がある点には注意が必要です。本記事では、特に若いうちに変額保険を始めることのメリットを5つのポイントに絞って解説します。
- コラムサマリ
この記事は約5分で読めます。
・変額保険の基本的な仕組みと特徴
・時間を味方にした資産運用のメリット
・変額保険の具体的な利点
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■「保険は若いうちに入るべき?」年齢と必要性の関係

保険は、生活上の様々なリスクに備える金融商品であり、本来は年齢に関わらず、個々の状況や必要性に応じて加入を検討するものです。保険にはさまざまな種類があり、保障内容も異なるため、「若いから不要」「年齢が上がったから必要」と一概には言えません。 たとえば、死亡保険は、遺族の生活保障を目的とすることが多いため、扶養家族のいない若い独身の方にとっては、一般的に加入の優先度は低いと考えられます。
しかし、状況によっては若いうちから加入を検討した方が良い保険もあります。 一例として、自営業やフリーランスの方は、会社員などと比較して公的医療保険制度(傷病手当金など)の一部保障が手薄になる場合があります。そのため、病気やケガによる収入減少リスクに備えるため、若いうちから医療保険や就業不能保険への加入を検討する意義は大きいでしょう。
また、将来に向けた資産形成を目的とする貯蓄型保険や変額保険のような資産運用機能を持つ保険は、早期に始めることで時間を味方につけられるメリットがあります。
■若いうちに変額保険を始める5つのメリット

さまざまな保険商品の中でも、保障機能と資産運用機能を併せ持つ「変額保険」は、特に若いうちから始めることでいくつかのメリットが期待されます。ここでは、その主なメリットを資産形成と保障の両面から5点、具体的に見ていきましょう。
メリット①:長期の積立による価格変動リスクの軽減
変額保険では、払い込んだ保険料から保険契約の維持・管理に必要な費用(諸経費)が差し引かれ、残りが「特別勘定」として主に投資信託などで運用されます。これは、定期的に一定額で投資商品を購入し続ける「積立投資」を行っている状態に近いと言えます。
このように、価格が変動する金融商品を定期的に一定額ずつ購入し続ける投資手法を「ドルコスト平均法」と呼びます。この方法では、価格が高いときには少なく、価格が安いときには多く購入することになるため、長期間続けるほど平均購入単価が平準化され、価格変動リスクを抑える効果が期待できます。
若いうちに変額保険を始めれば、保険料の払込期間、すなわち積立投資を行う期間を長く設定できます。これにより、ドルコスト平均法の効果をより高め、比較的安定した資産形成を目指すことが可能になります。
メリット②:長期運用による複利効果への期待
若いうちに変額保険を始めると、前述の通り運用期間も長くなります。一般的に資産運用は、資産運用において、運用期間が長くなるほど「複利効果」による資産増加が期待できるといわれています。
複利効果とは、運用で得た収益(利息や分配金など)を元本に加えて再投資し、その合計額に対してさらに収益が生まれる仕組みのことです。運用が順調に進めば、収益が収益を生む形で、雪だるま式に資産が増えていく可能性があります。
したがって、若い時期から変額保険を通じて長期運用を行うことで、複利効果を最大限に活かせる可能性が高まります。ただし、これは運用がプラスのリターンを生む場合に期待される効果であり、運用成果によっては資産が増えない、あるいは減少する可能性もある点に留意が必要です。
メリット③:保険料が割安になる傾向
変額保険も生命保険の一種であるため、保険料は加入者の年齢や性別、健康状態などに基づいて計算される死亡・高度障害のリスク(保険事故の発生確率)に応じて設定されます。統計的に見て若年層の方が高齢層よりもリスクが低いとされるため、同じ保障内容であれば、若いうちに加入する方が保険料は割安になる傾向があります。これは変額保険に限らず多くの生命保険に共通する特徴であり、家計への負担を抑えながら、将来に向けた保障と資産形成の準備を始めることにつながります。
メリット④:ライフステージの変化に合わせた運用方針の変更が可能
変額保険の運用先である「特別勘定」は、通常、保険会社が国内外の株式や債券などで運用する複数の投資信託のようなものを用意しており、契約者はその中から自分の考えに合ったものを一つ、または複数組み合わせて選びます。さらに、保険期間中に、この特別勘定の組み合わせや資産配分を変更(「スイッチング」)できるのが一般的です(※変更には手数料がかかる場合や回数に制限がある場合があります)。
資産運用を行う際には、自身がどの程度のリスクを受け入れられるか(リスク許容度)を把握することが重要です。一般的に、若いうちは運用期間を長く取れるためリスク許容度が高く、積極的な運用を選択しやすい一方、結婚、出産、住宅購入といったライフステージの変化や年齢の上昇に伴い、より安定的な運用を望むようになる傾向があります。
若いうちに変額保険を始めておけば、当初はリスクを取って相対的に高いリターンを目指す運用を選択し、将来ライフステージや考え方が変化した際に、リスクを抑えた運用方針に見直すといった柔軟な対応が可能です。
メリット⑤:将来のライフイベントに向けた資金準備の早期開始
若いうちから変額保険を活用することは、将来必要となる様々なライフイベント資金の準備を早期にスタートさせることにも繋がります。人生においては、結婚、子どもの教育、住宅購入、そして自身の老後生活など、まとまった資金が必要となる場面が多く訪れます。 **運用成果によっては目標額に届かない可能性や、元本を下回るリスクもありますが、**若いうちから計画的に資産形成に取り組むことで、これらのライフイベントに対する経済的な備えを進め、将来への漠然とした不安を和らげる一助となるでしょう。
■時間を味方につけ、賢く資産形成と保障の準備を

若い世代は保険の必要性を感じにくいかもしれません。しかし、保険の種類によっては、早期に加入することで有利になるケースがあります。死亡保障などの基本的な保障を備えつつ、資産形成も目指せる変額保険は、その代表例と言えるでしょう。 若いうちから加入を検討する主なメリットとしては、
①ドルコスト平均法による価格変動リスクの軽減効果
②長期運用による複利効果への期待
③比較的割安な保険料
④ライフステージに合わせた運用変更の柔軟性
⑤将来のライフイベント資金準備の早期開始
が挙げられます。 もちろん、変額保険には運用リスクがあり、元本保証ではない点を十分に理解する必要がありますが、これらのメリットを考慮すると、将来を見据えた資産形成と保障の準備を始めたい若年層にとって、有力な選択肢の一つとなり得るでしょう。
この記事の執筆協力
- 執筆者名
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續恵美子
- 執筆者プロフィール
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ファイナンシャルプランナー(CFP®)。生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。こうした経験をもとに、生きるうえで大切な夢とお金について伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などを行う。
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